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Sun‐in星の集い
新天体発見


第32回Sun-in星の集い2017 in 大山

2017年10月21日(土)

大山日光天体観測所



 
(開催案内)



 台風21号が近づく中、大山日光天体観測所での星の集いとしては、かつてない大人数で盛り上がりました。参加メンバーは、「よなご星の会」、「星空タイムラプスの会」、「出雲天文同好会」、「島根大学天文部」、「松江星の会」ほか全32名でした。
 発表はそれぞれ実体験に基づく内容なので説得力があり、プレゼンも含めてレベルが高かったと感嘆しました。
 今年も観測所オーナーの池口さんには大変お世話になり、ありがとうございました。

金津(石橋)

          


〇発表の感想
(1)天体写真と画像処理 (古都浩朗)
・天体写真の撮影から画像処理までのボリュームのある発表でした。
この分野はみなさんが特に興味のある分野ですので、ぜひ掘り下げた学習会の開催を希望します。

(2)タイムラプス撮影と動画制作(長谷川栄司)
・カメラ一台で撮影した画像をよくぞここまで!
特に、大山で撮影した画像の映像表現は見事でした。
ハード・ソフトの開発もすごいですね。完成が楽しみです。
市内のどこかに映像を発表できる大型デジタルサイネージはないでしょうか。
放送局とか銀行とか。(テルサ?)
静止画の星景色写真と組み合わせたりして、美しい星空をみなさんに見ていただきたいです。

(3)流星電波観測(HRO)の紹介(金津和義)
・流星が流れると、そこに遠く電波が反射して流星の音?が受信できる!
電波ですから、月があっても曇っても、さらには夜には見ることのできない昼間の流星も電波を介して感じることができるのです。
観測機材も独自に安価なものを開発中とのこと。
いろいろな方法で流星を同時に捉えてみると楽しいでしょうね。

(5)星空解説の極意(塚田慎介)
・いやあ、参りました!
ギャグ・下ネタの塚田さんは知っていたけど「泣きの塚田さん」でもあるとは。
聴く者の状況をつぶさに把握し、説明内容や構成を考える、今回の発表はまさに「極意」の伝授でした。僕も修行に励みます。

(6)12月13日(水)の接食を観察しましょう(金津和義)
・先日10/10未明のアルデバラン食では金津さんから連絡をいただき、そのハラハラドキドキの様子を堪能することができました。
振り返ってみると、4月1日夕方にはJR松江駅前でアルデバラン食をみんなで見たし、その後では7/19にも金津さんからアルデバラン食の情報がMLで流れていたことを思い出しました。
すばらしい天体ショーの情報連絡に感謝。
今回の接食は僕が住んでいる八束町を通ります。
ふたご座流星群の極大とも重なるの夜明けになりますが少し早起きすれば大丈夫。今から、楽しみです。

安部(八束)


          


 タイムラプスますます興味がわいてきました。
 僕も長谷川さんに遠慮しながら楽しみたいと思います。
 HROでいくつか流星が観測できたのも刺激的でした。
 金津さんに教わりながらやりかけていましたが中途半端な状態でほったらかし。
 天体写真も撮りたいし、やりたいことがたくさんありすぎて困っています。

古都(米子)



発表

1.天体写真と画像処理 (古都浩朗)
  天体写真の撮影方法の紹介/きれいな写真に仕上げるまでの方法と実演/モノクロとナローバンド
  発表資料(PDF 約65MB)

2.タイムラプス撮影と動画制作(長谷川栄司)
 星空のタイムラプス撮影を1年程やっています。
 そこで気がついた撮影等のポイントと、動画作成のソフトウェアについて説明します。
 ソフトウェアについては、全てフリーソフトを使っているので、初心者でも、早く・安く・おいしいタイムラプス撮影と動画作りが楽しめると思います。
 それと、後半は視点を動かしながらタイムラプス撮影をするモーションタイムラプスの仕掛けを全くの初心者が作ってしまおうという、なんとも無謀なProjectXの説明です。(^^;)

  →発表資料(PDF)
※「5.作成した動画」の画像をクリックするとyoutubeの動画を再生します。
  →配布資料(PDF)


3.流星電波観測(HRO)の紹介(金津和義)
  実際の機器を使って流星の電波観測を行います。
  みなさんと一緒に、極大を迎えるオリオン座流星群を電波で捉えてみましょう。
  
発表資料(PDF)
 
受信音サンプル(wavファイルの再生をしてエコー音を聴いて下さい)

  星の集いの夜、古都さんのループアンテナで受信した流星電波エコ-。
22時過ぎ雨足が強くなり、簡易設置したアンテナの導電部分が
ショートしたらしく、残念ながら停波してしまいました。

4.誰にでもできる流星眼視観測(安部裕史)
 最近の流星観測はカメラやビデオでの観測が広まっていますが、やはり実際に星を見る眼視観測がいいなあ、といつも思っています。今回の機会に流星眼視観測ファンを増やそうと思い、発表を考えました。
 発表は、日本流星研究会ホームページで公開されている「流星眼視記録観測マニュアル」のポイントを紹介しました。特に、プロット観測の大事さや楽しさを説明したつもりです。多重ラムカ計数観測にも触れました。この観測は観測者の評価ができ、それはそれで楽しいです。
 いろいろな流星眼視観測の方法がありますが、普段なら2.3人で天頂を向きながら、プロット観測をすることをお勧めします。複数の人数で観測すると、観測しているうちにだんだんと流星が見えるようになってきます。そして、観測の精度も上がっていきます。さらには、ペルセ群やふたご群をグループ観測する時にグループ全体を取りまとめることもできるようになります。流星観測の楽しさがどんどん膨らんでいきます。
 僕は世界で星空を最も見ている人は流星眼視観測をしている方だと思っています。とてもわかりやすいマニュアルを公開されている日本流星研究会の取り組みに感謝し、少しでも多くの流星ファンができることを楽しみにしています。

  発表資料(PDF)

5.星空解説の極意(塚田 慎介)
 夏休み中に地域や学校に呼ばれて行う観測会をより楽しいものにするコツを、プラネタリウム解説者がご紹介します。

6.12月13日(水)の接食を観察しましょう(金津和義)
 10月10日のアルデバラン食に続いて12月13日明け方に、おとめ座の7.7等星の接食があります。
 山陰で、このドキドキ感ある天文現象を味わえる場所を紹介します。

  発表資料(PDF)
  
山陰の南限界線上の観測ポイント探し(Excel)

  南限界線のGoogleMapです。(2017.11.18追記)
    2017.12.13(水) 05:00:01(島根半島沖)〜 05:00:50(大山東)の範囲のラインを引いています。
    興味ある方は観察場所を探してみて下さい。多少の誤差はご容赦下さいね。
    恒星が7.7等と明るくないので観察は楽ではないかもしれません。
    先ずは天気ですけど、ドキドキ感が味わえるといいですね。


7.秋の夜空に輝く幸運の星々(安部裕史)

 あるホームページを見てたら、みずがめ座の幸運シリーズの星が図で紹介されていました。僕も以前からこの幸運シリーズの星が大好きで、星空観察会でこの星たち見えていると紹介することにしています。
 今回、愛読している山田卓さんが書かれた「星座博物館シリーズ」をベースに、幸せの星々をまとめてみました。あわせて、シリーズ「春」に書かれている一文を「星座へのなつかしさ」として、その一部を紹介させていただきました。「人はなぜ星が好きなのか?」、その答えがここにあると思うからです。
 この発表をまとめるにあたり、山田卓さん最後の著となる「星暦(ほしごよみ)」を読み返しました。この本は山田卓さんが書かれた新聞コラム記事の集録です。最後のエッセイは再入院された病室の中で書かれたもので、タイトルには「幸せは星の数ほど」とあります。どうぞ、機会があれば「星座博物館シリーズ」(松江市立中央図書館に在庫あり)をはじめとする山田卓さんの本を読んでいただければ幸いです。
 なお、途中で登場する星座クイズは金津さん作のものです。保育園の月・星空観察会では大好評で、保育園児の解答正解率は80%くらいでしょうか。

  発表資料(PDF)



   
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