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2014年7月6日(日)
講演会「最先端宇宙研究〜今、何が行われているか〜」聴講




 先日(5月17日)の「ヒッグス粒子講演会」に続いての聴講です。素粒子から宇宙論まで、星座を楽しむのとはかなり趣が違ってアカデミックでした。今回はあの「はやぶさ」の川口淳一郎さんの興味深いお話しも聴くことができました。
 星の会からは安部さん、青戸さんファミリー、金津が参加しました。そして2012年の星空キャンプに参加いただいた宙ファミリーのお一人とも一緒に聴講しました。


(以下、内容の抜粋です)

島根大学ヒッグス・初期宇宙プロジェクトセンター講演会
「最先端宇宙研究〜今、何が行われているか〜」


平成26年7月6日(日)13時〜16時
島根大学総合理工学部1号館2階21番講義室


 冒頭、コーディネータの百合田真樹人氏(教育学部・准教授)から
「研究とは本質を追及すること」で、それを達成した時の「快感」は最高!とコメントがありました。

第1部 「ビックバン宇宙論―素粒子から宇宙へー」
 講師:波場 直之氏(島根大学総合理工学研究科・教授)


(素粒子から宇宙へ)
 素粒子から宇宙へのスケール展開、そして電磁気力、強い力、弱い力、重力、ヒッグス粒子、物質・反物質について、たくさんの図や絵を使っての講義(解説)がありました。

(最新の研究について)
★ビッグバン宇宙論の難点を解決したインフレーション宇宙論では、宇宙誕生直後の10-36秒後から10-34秒後までの僅かの時間に
「バクテリアが銀河系の大きさになる」ほど一気に膨張したとされる。
★先日、その証拠と考えられる重力波が世界で初めて観測された。
  →BICEP http://matome.naver.jp/odai/2139509262638964801
 そして島根大学の2人の若手研究者がこれに関する論文発表をしたところです(
拍手!)。

(まだ、わからないことがたくさんある)
★銀河系は太陽系の惑星の回転と違ってフリスビーのように一体となって回転している。この動きはダークマターが存在しないと説明できない。また、宇宙が膨張し続けていることも、未知のダークエネルギーを想定しないと説明できない。
★クォークや重力に関することもまだわからないことがいっぱいある。いま、ひも理論が登場しているように、クォークも究極の粒子ではないかもしれない。

第2部 「はやぶさ」から伝えたい、創る力の育て方
 講師:川口 淳一郎氏(JAXA)


(独創性の大切さ)
 「独創性の大切さ」を、持論とともに
「見えるものは過去のもの」(長友教授)など先輩の教えや事例を引用して説かれました。

(「はやぶさ2」の挑戦)
★「はやぶさ2」では前回の小惑星イトカワには無い「水」の痕跡を求めて、イトカワより遠くにあるC型小惑星からのサンプルリターンをめざしている。
★これにより、地球の「水」や生命の起源を探る手掛かりを得たい。
★木星のエウロパ、土星のエンケラドスには生命が存在する可能性があると思っている。

(みんなに向けて)
 まだ人がやっていないことに、
「やれる理由」を見つけて挑戦して欲しい。

※今回、会場内撮影禁止のため、講演画像はありません。

金津(石橋)





   
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