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2012年5月21日 松江市立天文台設立50周年・「日食」を観察しよう

「日食」を観察しようは好天に恵まれました(速報)
隠岐の日食
東京の日食
愛知県豊田市の日食
東京の日食U
日食の印象
2030年の北海道の金環日食−サロス周期−
地球と月・太陽の大きさ・距離(1/400の奇跡)
日食点描
 
5/20 「日食」を観察しよう 会場の最終確認OK!



「日食」を観察しようは好天に恵まれました(速報)

 

 日時 2012年5月21日(月) 6:00-9:00
 場所 松江市末次公園

 末次公園で行われた「日食」を観察しようは、平日にも関わらず300名の天文ファンが集まって来られました。報道陣も取材に来られていました。
 まず、安部さんからめがねの使い方の説明の後、市が用意されためがねの一家族ひとつの貸出しが行われました。
 また、食の始まりまでに安部さんが講師になり、先日、島大で行われた日食勉強会をもとに教材を使い勉強会が行われました。熱心に聴いて下さり、分かりやすい説明でこの天体ショーのイメージ(大きさ、距離等)を掴めていただけたのではと思います。
 星の会では、見るためのアイテムとして手作りの物やピンホールの代りとなる台所用品を用意、それを使って映し出される日食に驚きの声があがっていました。きれいでした。木漏れ日も雑誌に載っているのと同じになりきれいでした。
 帰ってテレビをつけると各地の様子が放送されており、大フィーバーぶりが伝わってきて改めて関心の高さを伺うことができました。快晴に感謝、見ることが出来て良かったです。次は6月6日の金星日面通過、お天気が気になります。

野波(東本町)



 本日、末次公園で開催された「日食」を観察しようの速報です。食分が深くなると、少し暗くなり、気温も少し下がったように感じました。好天に恵まれ、思い出に残る天体ショーになりました。


6:25

6:49

7:10

  7:29 食最大
 

7:43

8:10

8:45
6:20-8:52

松江市末次公園
(後方は松江市役所、屋上の天文台ドームがわずかに見えています)
6:16 間もなく食開始 受付で日食めがねや日食観察記念証などが配られました 日食観察記念証
図や模型を使った日食の解説
(皆さん、熱心に聴いておられました)
ピンホールで欠けた太陽を観察 会員手造りのピンホール望遠鏡(?)とハーシェル・スタイルの経緯台に興味津々
木漏れ日で欠けた太陽を観察 7:23-27頃、かなり欠けた太陽を観察中
キッチン用品によるピンホール これはテレカのピンホール お疲れさまでした

21日6時-9時の気温です。
最大食分頃は少し気温が下がりました。

21日 出雲 松江 米子
6:00  13.7  14.6  15.0
6:10  13.8  15.0  15.2
6:20  14.2  15.4  15.5
6:30  15.1  16.0  15.8
6:40  15.3  16.6  16.0
6:50  15.7  17.0  16.4
7:00  16.4  17.2  16.8
7:10  16.5  17.3  16.8
7:20  16.1  17.2  16.7
7:30  15.6  16.8  16.6
7:40  15.7  16.6  16.5
7:50  15.9  16.7  16.6

8:00  16.6  17.2  16.7
8:10  17.3  18.0  17.6
8:20  17.7  18.5  17.8
8:30  18.8  19.6  18.8
8:40  19.6  20.3  19.4
8:50  20.4  21.4  20.3
9:00  20.5  21.6  20.8
※気象庁観測データより

金津(石橋)


隠岐の日食

7時31分
キヤノン(CANON) EOS Kiss Digital N
300ミリ 2倍テレコン 感度100
AFスポット測光(オート) 露出13/1
フィルター ND400×2
画像はトリミング以外は無修正です。ちょっとボケてますね。(^_^;)

 日食、快晴の空の下全行程見る事が出来ました。
 5時に目覚ましに起こされ保安庁岸壁に行きカメラをセットしてスタンバイ。
 携帯のワンセグ放送で全国の様子を見ながら待ちました。
 6時19分徐々に欠けてきて7時31分には細い三日月(食分0.892)のようになった太陽を見る事が出来ました。ここの岸壁には海上保安庁の巡視船「さんべ」が停泊しており、さんべの乗組員の方も見せてくださいと来られ日食グラスで見てもらいました。「すごい!欠けてる」と言って感動していらっしゃいました。見れて良かった。一部を除き全国的に見れたようですね。

郷原(隠岐)



東京の日食

↓日食グラスをデジカメの前にかざ して撮影した写真。食が進むに連れて手ぶれしやすくなってきたので、途中から一脚で固定して撮った。


↓金環の途中から雲が出てきて隠れてしまった。でも、雲越しの方が幻想的。これが今回のベストショット。皆既日食じゃないのにダイアモンドリ ングっぽい


↓同じく雲間の日食。太陽の形がくっきり浮かび上がって貼り絵のよう


↓心なしか雲間の明るいところが食の太陽の形の用に見えるのだけれど、ピンホールカメラ効果って雲越しでも起こるの? もしかして太陽に近い方の雲の影が手前の雲に映ってるとか?


↓上は皆既の途中。暗くなったので、後ろのマンションの灯りが付いている。日食の醍醐味はあの独特の空気感だと思う。薄暗くてひんやりして、太陽の光の強さを思い知らされる。そして、その光を月が遮ると曇って薄暗くなった時とは全然ちがう容赦なさを感じる。下は日食もそろそろ終わろうかという頃の写真。もうすっかり明るくて暖かい

以上でした〜。

From戸田幸子


愛知県豊田市の日食

FC-65+EosKssX5(改)
フィルターは、バーダープラネラリウムの眼視用
P−2Z
愛知県豊田市

 名古屋で晴れるかどうかわからず、当日の午前6時に観測場所を名古屋市の西隣、長久手市の公園に定めました。
 6時15分ごろ到着。セッティングは、15分で済んだのですが、40分になって東方から厚い雲が迫ってきて、太陽が隠されました。
 45分に場所を移る決断をし、撤収。車を北東に向けて走らせました。案の定、晴れ間が広がり、豊田市に入ったところで、車を止められる場所を探したところ、お寺があり、そこで観測。
 すでに、食は60%くらい進んでました。極軸もへったくれもないので、適当に設置して取り始めました。
 ピントは、曇天の前夜、数キロ離れたタワーの照明で合わせてあり、厳密には合ってないんでしょうが、これもおかまいなし。

馬渕(名古屋)



東京の日食 U


金環食、食の中心の頃だけ「うまく」雲がかかり、肉眼でよく見えました。(日食メガネでは全く見えなくなりました)

赤木(東京)


日食の印象

 当日は夜明けからほとんど雲もなく、澄み切った青空が広がりました。集合は5時50分、日差しはまだ柔らかく、太陽めがねで太陽を見てもまだ暗く感じました。時間が経ち、太陽が高くなるにつれて、日差しもはっきりしたものになりました。
 日食が最大食分に進んだ頃、あたりを見回すと何か違った雰囲気に感じました。確かに暗くなっています。事前の情報では金環食ではあたりは暗くならないと聞いていました。まして部分日食の松江で暗くなるなど、景色を変化は全然思っていませんでした。
 この景色の変化の様子をどのように表現したらよいのかよくわからない、出会ったことのない感覚でした。夕焼けや朝焼けのようなやさしさ懐かしさは感じません。色が抜けたというか、空気が澄んできたというか…。少し紫・茶色したモノトーンの世界を感じました。その夜のMLでは「蒼く澄み」と表現しました。
 MLではMさんの「ドラマの回想シーン(セピア色?でもないのですが)のような世界」という表現もなるほど思いました。僕はあたりが暗くなり雰囲気が変わったと気付いた時に、事実あたりを見回していました。まさに回想シーンのイメージです。星の会HPにTさんの「特別な空気感」という表現が掲載されています。僕も確かに「空気感が変わった」と感じました。きっと、あの澄んだ景色は「日常と違う空気感」なのでしょう。
 この日は夜明けから日食が進むまで、ずっと空に触れていました。日食の進んだその場面の様子だけでなく、時間とともに移り変わるあたり変化の感覚がこうした印象を深めてくれたのだとも思います。
 この不思議な感覚、また出会ってみたくなりました。


木漏れ日やテレホンカードを利用して、三日月型した太陽の形を楽しみました。

安部(八束)



2030年の北海道の金環日食−サロス周期−

 1サロス周期は6585.3212日(約18年10日8時間、この間に含まれるうるう年の数の関係で18年11日8時間の場合もあります)です。この期間ごとに条件の似た日食を見ることができます。
 今回の日食に1サロス周期を足してみましょう。今回の計算では、これからの18年のうちには閏年月日が2016年、2020年、2024年、2028年の4回あります。つまり、18年11日8時間を足すことになります。

 2012年5月21日7時30分頃 + 18年11日8時間(1サロス周期) = 2030年6月1日15時30分頃 となります。

 時間は約8時間遅くなることから、その間に地球は約1/3周回っているので見られる場所は約120度西側に移動することになります。
 2030年6月1日に北海道で金環日食が見られますが、この金環日食は今回の金環日食と同じサロス周期の日食です。
 今回の日食の印象が強かったので、18年11日後の北海道金環日食もぜひ見てみたいです。

安部(八束)



地球と月・太陽の大きさ・距離(1/400の奇跡)

 5/12(土)島根大学で開催された日食勉強会をもとに情報を整理してみました。

(大きさ)
・「地球を大きさ(直径)20cmの球」と仮定します。(20cmの球は小中学生が使うバレーボール大きさです。)
・月は地球の約1/4の大きさです。「月は5cmの球」となります。
・太陽は地球の約100倍の大きさです。「太陽20mの球」となります。

(距離)
・地球と月の距離は、地球の大きさの約30倍です。「地球と月の距離は6m」となります。
 ※地球から月までは光(レーザー光線)で1.3秒かかります。光は地球を1秒間で7周半します。1.3秒*7.5回*3.14(円周率)=30倍、つまり地球の直径の30倍となります。
・地球と太陽の距離は、地球と月の距離の400倍です。「地球と太陽の距離は2.4km」になります。この距離は、松江市立天文台(松江市役所)から島根大学あたりまでの距離になります。

(まとめ)
・スケール感を得るためにそれぞれの大きさ・距離を身近なものに置き換えてみました。
・地球は20cmの球、月は5cm、太陽は20m。(月/太陽は1/400の大きさ)
・地球−月の距離は6m、地球−太陽は2.4km(地球−月/地球-太陽は1/400の距離)
・地球−月−太陽がこの大きさ−距離、このスケール感覚で一直線に並び、今回の日食は起こりました。

安部(八束)



日食点描


(松江)
・6時前、何度も絶叫リハーサルを繰り返すアナウンサーがいた。
・日食が始まり6時30分なると会場受付近くでラジオ体操がはじまった。
・食分が最大となる7時29分に合わせて2羽の鳩が放された。
・やたらテンションの高い落語家が走り回っていた。
・ひとりで何枚もの太陽めがねを借りていくおばさん「たち」がいた。「友達のですけん。」




「日食」を観察しよう会場の最終確認OK!


 前日の20(日)早朝、当日のスケジュールに合わせて、会場現地で太陽の動きの様子などを確認しました。
 周りの建物にさえぎられることもなく日食の全行程を見ることができます。公園の木々の木漏れ日もきれいです。
 さて、明日の天気ですが、朝から晴れ間が広がりそうです。楽しみな日食日和になりそうです。

安部(八束)


この写真のような何か穴の開いたものを準備してください。 当日にはこのような双眼鏡の持ち込みはひかえてください。 あちらこちらで木漏れ日が確認できます。

奥野(西津田)





   
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