2011年6月18日(土)
第3期天体観測指導者養成講座B(米子市児童文化センター主催)
6/18(土)、講座の一環として八束天体観測所(367
Yatsuka)に来られました。
観測所や望遠鏡の説明に続いて、僕が実際にしている彗星観測の一連の作業(準備、撮影、位置・光度の測定、MPCへの報告)を説明しました。
観測した成果(観測データ)はプロもアマチュアも同等な価値で利用されます。ですから、お話したことはかなり難しい内容になったと思います。ただ、現代は以前に比べて情報も技術もとても身近になっているので、大きな好奇心と探検心があれば、今回お伝えした内容を習得することは、そんなに難しいものではないことをお知らせします。しいて言えば、僕の場合は長年使ってきた観測所や望遠鏡の持つ機能を最大限に引き出し、限られた時間の中でいかに効率的に観測に集中するのかを、体で実感しているということです。
今日、参加されたみなさんは僕の早口で難しい内容だったにも関わらず、とても熱心にメモを取られていました。僕の観測所に来られた方はたくさんおられますが、ここまでメモをとられた方は初めてでした。また、児童文化センターから来られたお二人にはプロ意識を感じました。参加されたすべてのみなさんがいろんな星の世界に出会われ、さらに星に興味を持っていただければ幸いです。
※勉強した主な内容
【準備】
○観測の対象とする彗星の星図の作成(GUIDE8)
・最新軌道要素の取得・更新
○パソコンの時刻設定(桜時計)
・世界時にしている
○冷却CCDカメラ(CCDOPS日本語版V5.47J)
・冷却の手順と温度を下げていくタイミング
○アストロスケール
・基準星の設定、導入
○オートガイド
・パラメータの設定、キャリブレーションの方法
【撮影】
○CCDOPS日本語版V5.47Jの使い方
・自動撮影の方法
※一つ目の彗星の撮影が終了するまでは、集中して作業を進めること!この後はビールを飲んで良し。
【測定】
○位置測定(Astromtrica
Version
4.6.5.390)
・最新軌道要素の取得・更新
・位置測定(1枚画像の場合、複数の画像をコンポジットする場合)
・観測データが出力されたテキストファイルの様子
○光度測定(ステライメージVer5)
・画像のレベル調整
・星図ソフトGUIDE8を使った光度比較星の選定
・光度測定
○報告
・報告様式(テキストファイル)
・報告先(MPC、中野主一さん)
安部(八束)
今夜の参加者は安部講師(松江星の会)、池口さん(米子星の会)、湯嶋さん、生田さん(米子児童文化センター)、ふじもとさん(学生)、野波さん、家嶋(松江星の会)7名。
(本やインターネットでは勉強すると)何十時間もかかることを2時間程度で・・・無理。でも一連の操作に無駄がなく数十年の観測者としての年期を感じました。
お話の節々に観測に対する心構えなど、ヒントがありこれからの観測?観望にも役立てていけたらと思います。
家嶋(安来)
指導者養成講座とは?参加してみました。最初はなんとかメモもとれてましたが難しく、胃痛で離席して戻ったらさらに難しくなってペンが止まりました。米子の湯嶋さん・生田さんはずっとメモをされていて凄いです。
野波(東本町)
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