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ミカゲ光器210Bの自動導入にチャレンジ(1)



 山陰の冬はほとんど晴れません。この時期を利用して望遠鏡の整備を続けています。
 赤道儀は往年の名機であるミカゲ光器の210B。1981年製で2速シンクロナスモーター仕様です。これまではST-4で無理やりにこの100Vのモーターを動かしていました。
 今回の目的は、さすがに30年という長い年月が経って今後のメンテナンスに不安があること、将来の操作性を考慮して隣の部屋から自動導入ができるようにしようと考えたからです。
 さて第1の関門は、モーターの取替えとその周辺にあるギアや取付金具の工作です。僕にはどう見ても手が出せる領域ではありません。自動導入の方式(E-ZEUS)も合わせて、K-ASTECに依頼しました。既存のモーターやギアと取付金具を送り、何度かのやり取りの末に無事にモーターの交換が完了しました。ギアは高速回転での中間ギアの焼付けを考慮して、従来の3枚構成から2枚へと単純化しました。取付金具を止めるネジ穴は従来のままのものを利用し、赤道儀そのものには一切の手を加えていません。今回のモーターは通常時はまったく音がしません。高速モードは恒星時の250倍のスピードとしていますが、かろやかな音を立てて鏡筒が回っていきます。恒星時での追尾も上々、ST-4によるオートガイドも問題ありません。
 まずは、改造前の状態にまでもどりました。月が大きくなった頃を利用して、第2関門の自動導入にチャレンジします。ソフトは、僕は彗星の撮影をすることが主であることから、彗星の軌道要素を取り入れることができるYOCを利用します。(これ以降は次回へ)

2010年4月11日

安部(八束)


赤経のモーター周辺



赤緯のモーター周辺




作業の途中の様子。
ギア周りの取り付けが一段落し、慎重に電源ケーブルを接続。
一発でうまくいきました。(笑顔)
AGS-10(5P)という仕様のコントローラーを利用しています。





   
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