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2018.5.19/20 大山星空ツアー



私はリクライニング椅子で心地よく目覚めた。
・・・どうやら犯人の解説をしている最中だったようだね。
思っていた通りその人物だった。最初から判っていたんだよフフッ。
が、しかし、今ここでそれを明かしてしまうと、せっかくのあれをあれしてしまうので黙っておこう。気がつかれないよう手の甲で涎を拭いた。
5月19日19:00、米子児童文化センター。島根大学放送サークルの学生さん'sが犯人探しを我々に挑んできた。約100名を僅かに下回る関係者がプラネタリュウムドームに集められた。星空を眺めながら事件の経緯に聞き入った。
話の中味はこうだ、あるところに○○○・・・○○○。このなかに犯人がいる。というもの。
もう判ったと思うが、犯人に辿り着くまでに色々なヒントが話の中に散りばめられている。
意識を失って解決できる代物ではない。さすがに放送サークルだけあって、声は?・・・ 声もよかった。

犯人がめでたく判明したので、お祝いに、大山に撮影に行こうと言うことになった。
安部さんは忌部高原ならいけそうだったが残念ながら今回はパス。だから、これから起こる出来事には関与していないという十分なアリバイが成立する。
第一陣として、野波さんと長谷川で向かった。
自動車道で江府町インターまで行き、そこから例の広い草原までディーゼルエンジンを響かせながら760メートルまで一気に登った。
東には木星とそれを追うさそりの頭が見え、西には月齢3.6の月がまだ高く輝いていた。
しかし、この日のこの場所は四方から冷風と強風が吹きつけ防寒着を着ていても寒い。
大山の頂きあたりが終始ゴウゴウと鳴っていて、時折冷気の塊が転げ落ちてくる(さだまさし 案山子)。
しかし、星のチラつきはなく快星であった。
さっそく撮影準備に入ったのであるが、野波さんが出したキャノンのカメラ。ここにはいない安部さんのお薦めで買ったのだそうだが、まだ一度も星を撮っていない。
何よりもカメラの操作が判らない。・・・電源どれ?

月は23時に沈むようなので、とりあえず木星とさそりを撮った。
撮影に入ったあとは、マットを敷きまずは腹ごしらえ。
江府インターの近くにあるローソンで買ったおにぎりを頬張る。
・・・と、怪しいヘッドライトが登ってきた。怪しいので、道路まで降りて見ると山岳地帯には不釣り合いな黒の高級なレクサスが停まっている。黒服・黒眼鏡の怪しい男が出てくると物語になるのだが、なんと古都さんでした。
古都さん、「今日は風が強いのでタイムラプス撮影をする」と宣言し、撮影開始。
写した画像は全体的に赤みを帯びており、天体撮影専用カメラだ。初めて生画像を見たよ。野波さんも古都さんの支援を受けて、さそり付近をタイムラプス撮影。
比較明合成の結果をカメラViewにリアルタイムで表示してくれるので進行が判ってとても良い。なんか、凄いよねデジコンは。
しばらく撮影していたが(写真1、2、3)、風が強すぎる。場所が水平ではない。
写真1(撮影:野波) 写真2(撮影:古都) 写真3(撮影:長谷川)


ということで移動することになった。
道路まで降りていって車に乗り込もうとした正にそのとき、振り仰ぐと空が星で真っ白になっていた。・・なっていたと見えた。・・見えたと思う。見えた筈。・・目が悪いので見えたと思いたい。
月は地平線近くで、月明かりに隠れていた、それらが一斉に輝いた。
3人共しばらく身体をそらし、口をポカン涎の溢れるがまま放心状態で眺めていた。
そして月の場所に移動。・・・こっそり手の甲で涎を拭いたのは誰だ。

移動先はミルクの里でした。正直に言うとトイレが完備されているから移動した。
ラッキーなことに、全ての扉にもの凄くごっついチェーンが巻かれていてついでに南京錠まで付けてくれていた。あはは漏れるかもね〜というリスクを背負って、広い芝生に入り込み撮影を開始した。
夜中も人でいっぱいなのに今夜は少し離れたところで1組(2名)の男性'sが蠢いているだけ。
なにやってるんだろう。・・・まさか。星を撮っていたようだ。

時間は23時を過ぎ、月も沈んで東から南にかけて星だらけ、そして冷風・強風だらけ。
大山の傾斜に沿って天の川が昇ってきた。
24時を過ぎた頃、天の川がさそり座からカシオペア座までを半円の橋でつないでいるのを見た。見たんだよ。間違い!あれは天の橋だよ。
残念ながら、持っていたレンズは14mm程度の広角なので、天の橋全景を撮れなかった。
梅雨までにもう一度ここに来て魚眼でチャレンジしたい。そのころにはもう少し早めに天の橋が出てくるから期待したい。

・・・既に身体は冷えきっていた。敷きマットを身体に巻いて強風から身を守って頑張っているのは野波さん。古都さんは感覚がないのかエヘヘといいながらうろつき廻り至って元気。長谷川はす巻きの中で終わっていた。(^^;)
ここで撮ったのが(写真4、5、6)。
写真4(撮影:野波) 写真5(撮影:古都) 写真6(撮影:長谷川)


26時頃にそろそろ帰ろう、それなら記念撮影をしよう、さそり座をバックにしよう。となり、野波さんの「なんでもできる」カメラで夜景と人物をとることができた(写真7)。
写真7


今回一番のショットだったかもしれない。恐るべしデジコン。

現地解散で長谷川は野波さんを乗せて、野波さんの車がある米子の児童文化センターに向かった。
なんと2回も道を間違えた。
・・・もう5.9が忍び寄ってきているかもしれない。

長谷川(うぐいす台)


  


児童文化センターで解散してから長谷川、野波、古都の3名で大山方面に出かけました。
最初に到着した場所は江府町大河原(仲間内では池口高原で知られる)。
先に到着していた長谷川さんの装甲車でススキの山を走破して中腹まで登りました。
ときより突風が吹き写真に写った星もあっちこっちぶれまくりです。
足場も悪いことから「大山まきばみるくの里」に移動しました。
ここでも風はありましたがレストラン下の芝生の上に落ち着きました。
ちょうど天の川が昇ってくるところです。
ここで撮影したタイムラプス動画はYouTubeにアップしています。
https://www.youtube.com/watch?v=9vyirIcq1NM

最後に集合写真を撮りました。
野波さんのコンデジ設定で星空と人物の自動合成です。
さそり座と天の川ははっきり確認できます。
幽体離脱しそうなのは長谷川さんです。

※みるくの里のトイレは営業時間外は施錠されるようになってしまいました。
トイレ目当ての方は注意してください。

古都(米子)


  


長谷川さん、古都さん、大変お世話になりました。
満天の空にも驚かされましたが、なによりもサソリ座の全景をはっきりと観ることができて感動しました。
カメラは勉強不足で古都さんにお任せとなり、反省しきり。

野波(東本町)





   
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