天文教室
観望会
美保関隕石
Sun‐in星の集い
新天体発見


星空写真を撮りたい! 〜コンデジ Canon S120・G9Xの紹介〜



きれいな星空を見ると写真(画像)に残したくなります。
星空を簡単に撮影できるコンパクト・デジタルカメラを紹介します。

1.機種
@おすすめ
 ・Canon PowerShot G シリーズ
Aもっとも安価な機種
 ・Canon S120 G9Xの前機種、ヤフオクなど中古で入手可能
 ・Canon G9X  まだ販売中ですが、最新機種はG9X Mark2

2.機能(S120の場合、G9Xもぼぼ同じ)
 このコンデジには、次の3つの星空モードがあります。
 デシカメ特有の画像ノイズを軽減するために、いずれもダーク減算を自動でしています。
@「星空夜景」モード
・星空と夜景を一緒に撮る場合に使います。星は点に写ります。
・露出は数十秒以内で終わります。
A「星空軌跡」モード
・星が動いた軌跡を撮る場合に使います。カメラ内部で比較明処理が行われます。
・露出時間は10.20.30〜90分の10分間隔から選べます。私はいつもは10分で撮影しています。
B「星空インターバール動画」モード
・星の動きを動画で撮る場合に使います。いわゆるタイムラプス撮影です。
・露出時間は60.90.120分から選べます。

私は、手軽に撮影できる@「星空夜景」モードとA「星空軌跡」モードをよく使います。

3.撮影の実際
 会員の野波さんがG9Xを入手された際、G9Xと同時にS120で同じ被写体を撮影した画像ありますので、両者を比較してみました。画像処理は軽くレベル調整をしただけです。
 撮影対象は、「山陰合同銀行本店ビル(ごうぎんビル)とオリオン座」です。
 コンデジをカメラ三脚に載せて撮影しています。

@「星空夜景」モード
・撮影は、構図を決めてシャッターボタンを押すだけです。
・画角はズームで最も広角な焦点距離となります。G9Xは28mm(35mm版相当)、S120は24mm(同)。

G9Xの作例


S120の作例


・S120のほうが星がたくさん写っているように見えます。
ピントを比較してみると、G9Xのほうがきれいに合っていますので、星像が小さくなり、暗い星が消えたように見えているのかもしれません。

A「星空軌跡」モード
・露出時間(私の場合は10分)をセットします。あとは、構図を決めてシャッターボタンを押すだけです。
・画角はズームで最も広角な焦点距離となります。G9Xは28mm(35mm版相当)、S120は24mm(同)。

G9Xの作例


S120の作例


・断然にG9Xのほうがたくさん星が写っています。ピントもとても鋭いです。
・この作品、もう少し拡大したものを掲げます。お気に入りの作品です。星だけでなく、宍道湖に映る光の色も見てください。



4.おすすめコンデジの良いところ
・機能はシンプルですが、とても良く写ります。手軽に誰もが美しい星空を残すことができます。
・私の意思(考え)が入るのは、構図と露出時間(「星空軌跡」モードの場合)だけです。つまり、星空を撮影するためにはほとんど考えることはないということです。
・構図を作るために、便利な機能があります。
@カメラを夜空に向けた時、カメラ背面の液晶画面には2等星くらいまで見えます。つまり、星座が液晶画面でわかります。
A水準器が液晶画面に表示されます。簡単にカメラを水平にすることができます。

5.まとめ・心構え
・Canon G9X(最新機種はG9X Mark2)を使う。まず、「星空夜景」モードで撮影する。撮影した画像で構図を再確認して「星空軌跡」モード・10分露出で撮影する。
・特徴的な地上の風景をうまく取り入れる。構図は「タテ」「ヨコ」を両方を考える。月が出ている場合、月を邪魔者扱いせずに月光で照らされた風景も意識する。
・明るいうちのロケハンをしっかりとして構図を考える。
・何よりも大事なのは「澄み切った夜空」!透明度が良い星空なら、いろいろな場所に出かけて撮りまくる。
・星が見えていたら、カメラを向けてみる! その際、構図を意識する!

2018.1.17 安部(八束)





   
inserted by FC2 system